前回の記事で、野菜アクの正体について調査をし、
「アクは植物が持つ防御成分で、苦味・渋味・えぐ味の原因」
「一部の成分は体に悪影響を与える可能性があるため、あく抜きが必要」
という知識を得ることができました。
前回の記事はコチラ
今回はその科学的な裏側を探るべく、pH試験紙を使ってアク抜きの水のpH変化を観察してみました。
結果は…
残念ながら期待したほど色の変化が見られませんでした。
でも、これも立派な実験結果！失敗から学べることをまとめ、次回リベンジにつなげます。
実験準備
- 材料：ほうれん草、ゴボウ
- 道具：pH試験紙、水道水、ボウル、鍋
- 方法：
- ほうれん草を軽く茹で、その湯を冷まして試験紙で測定
- ゴボウを水に浸け、その浸漬液を試験紙で測定
pH試験紙とは
pH試験紙とは、液体に浸して色の変化でpHを簡易的に測定する試験紙です。
ろ紙に様々な指示薬がしみこませてあり、液体の酸性・中性・アルカリ性を判断するために使われます。
液に浸すと指示薬が反応して色が変化し、付属の標準色表（下写真右側）と色の変化を比較することでpH値を読み取ります。
- 色の変化（例）:
- 酸性: 赤色に変化することが多いです
- 中性: 緑色になる傾向があります
- アルカリ性: 青色に変化することが多いです
実験結果
- ほうれん草茹で湯 → pH試験紙はほぼ変化なし（中性付近）※下写真左
- ゴボウ浸漬水 → こちらも顕著な色変化は見られず ※下写真右
写真を並べても「ほぼ同じ色…？」という結果になりました。
それぞれの抽出水に、素材の色が移っていることを確認できましたが｡｡｡
※下写真左がゴボウ、右がホウレンソウのアク抽出水です
考察
今回、予想とは異なりpH試験紙の色がほとんど変化しなかった理由を考えました。
- pH試験紙は中性付近の微妙な差を捉えにくい
- 水量が多く、アク成分が希釈されてしまった
- 水道水のミネラルが緩衝作用を持ち、pH変化を打ち消した可能性
- ゴボウのアクはポリフェノール由来で、pHよりも酸化・褐変が目立つタイプ
つまり「変化が見えにくい条件」だったのです。
まとめ
今回の実験は残念ながら「失敗」に終わってしまいましたが、科学は失敗から学ぶもの！
条件を工夫すれば、もっとはっきりした変化を見える化できるはずです。
次回はリベンジ編として、条件を改善して再挑戦しようと思います！
次回リベンジ編チェックリスト
| 改善ポイント | 内容 |
|---|---|
| 水量調整 | 少量の水で抽出し、濃度を上げる |
| 野菜処理 | 細かく刻んで表面積を増やす |
| 水質 | 蒸留水や軟水を使用して緩衝作用を減らす |
| 指示薬 | 赤キャベツ指示薬などを試す |
| 測定方法 | きちんと冷ました液で測定する |
次回予告
次の実験回は「リベンジ編」！
条件を工夫して、アク抜きの科学をもっと鮮やかに見える化します。
pHを計測して数値として表示できるデジタルのpHメータが欲しいですね｡｡｡
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