【食の科学】野菜のアクってなに?苦味・えぐ味の正体とその秘密とは(解説編)

食材

とある休日。妻に代わり、子供のご飯を作っているときに、お料理アプリに表示された一文。

「ここで野菜のアクを取り除きます」

そもそも野菜のアクとは何でしょうか。
普段は気にすることもないのですが、一度気にすると気になって仕方がない!ということで、今回は野菜のアクについて詳しく調査してみることに。
苦味、渋味、えぐ味…調査の結果、その正体は植物が自然界で生き抜くための化学成分だったのです。
今回は、そんな「アク」の正体をやさしく科学の視点から見てみましょう。

なぜアク抜きは必要なのか

  • アクには「食べにくい」と感じる味のもとが含まれている
  • 一部の成分は体に悪影響を与える可能性がある
  • 調理中に色や香りを変化させ、見た目や風味を損なうことがある

例えば、アク成分のひとつである「シュウ酸」はカルシウムの吸収を妨げ、「タンニン」は鉄分の吸収を阻害する可能性があるといわれています。
必ずしもすべてのアクが悪さをするわけではありませんが、栄養面や健康面を考慮し、料理においてアク抜きは重要なプロセスとなります。

アクの正体とは

改めて「アク」とは、野菜に含まれる苦味・渋味・えぐ味などの雑味成分の総称です。
これらは植物が虫や動物から身を守るために作り出した防御物質で、自然界では重要な役割を果たしています。
野菜のアクについて、以下簡単にまとめてみました。

アクと酸・アルカリの性質

野菜のアクには、酸性やアルカリ性の性質を持つ成分が含まれています。
これが料理中の味や色の変化に関わっています。

酸性のアク

  • 例:ナスのクロロゲン酸、ほうれん草のシュウ酸
  • 鉄やカルシウムと結合しやすく、えぐ味や渋味の原因になる

アルカリ性のアク

  • 例:一部のポリフェノール類や灰汁成分
  • 加熱や空気に触れると色の変化を起こしやすい(ゴボウや春菊など)

代表的なアク抜き方法と科学的理由

方法対象成分科学的理由例となる野菜
水にさらす・水溶性ポリフェノール
・タンニン
・シュウ酸
水に溶けやすい成分を薄め、苦味や渋味を軽減する。
酸化による変色も抑えることができる。
ゴボウ、ナス、ほうれん草
茹でる(加熱処理)シュウ酸
ホモゲンチジン酸
加熱で成分が分解され、ゆで汁に溶け出すほうれん草、春菊、タケノコ
米ぬか・とぎ汁で茹でる酸性のえぐ味成分
(シュウ酸、ホモゲンチジン酸)
米ぬかのカルシウムやミネラルが酸性成分と結合し中和する
とぎ汁は弱アルカリ性なので、酸性アクに効果的。
タケノコ、山菜類
重曹を加える酸性のアク成分アルカリ性の重曹が酸性成分を中和し、えぐ味を軽減する山菜類
塩もみ表面の苦味成分や細胞間液浸透圧でアク成分を薄めるゴーヤ、ナス、きゅうり

まとめ

  • アクは植物が持つ防御成分で、苦味・渋味・えぐ味の原因
  • 一部の成分は体に悪影響を与える可能性があるため、あく抜きが必要

野菜をよりおいしく、より安全に食べるためには、その野菜ごとに適したアク抜きの方法を用いることが大切なんですね。
正しいアク抜きの方法を理解するためにも、科学の目線でアクそのものの成分を知ることから始めていきましょう。

次回予告

次回は、リトマス試験紙を使って実際に「アクの性質(酸性・アルカリ性)」を調べる実験に挑戦します!

参考文献

コメント

タイトルとURLをコピーしました